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スポンサー事例

アディダスとNBAデレク・ローズ選手による、ローテクノロジーなプロモーション

https://vimeo.com/90036517

・アディダスがシューズのプロモーションで特設店舗をロンドンに開設
・バスケットボールリングと同じ305cmの高さに置かれたシューズをジャンプして取れたら持ち帰れる
・あえて治安の悪い地域でローテクノロジーのプロモーションを展開し成功させた


 2014年、アディダスはNBA選手デレク・ローズと『デリック・ローズ・ジャンプストア』と名付けられたキャンペーンを実施。同年のカンヌ広告賞を受賞した。

 このプロジェクトは、ロンドンの治安が悪い地域に、ポップアップストアをオープン。ジャンプストアという名前の通り、ある一定の高さがある棚にローズのシグネイチャーシューズを並べ、ジャンプしてシューズを取れたらプレゼントする内容だ。ジャンプストアと、跳躍力にフォーカスしたことで商品の特性を的確にアピールできる。

 そして必要なのは靴を並べることができる室内スペースだけと、文字通り場所を選ばないのがこのキャンペーンの特徴だ。このローテクだからこそ、インフラ設備が整っていないような治安の悪い地域でも実現できた。また、恵まれない環境に置かれていてもそれを飛び越えて羽ばたいていこう!!というメッセージを発信することにも成功しているだろう。


Adidas D Rose Jump Store with TBWA from Petra Tiziani on Vimeo.

ローテクノロジーによるPR戦略

 テクノロジーの進歩により、各メーカーも商品のプロモーションにおいて今やデジタルを使った施策は当然のものとなっている。今後は、そこにAR(拡張現実)、VR(バーシャルリアリティ)などを組み込んだ事例がどんどん増えていくことだろう。しかし、一方で当たり前のことだが、日本各地がそういったデジタル技術を使用できる場所という訳ではない。山間部など地方においては、まだまだローテクノロジーによるPR戦略に頼らざるを得ない場所もあるはずだ。

 これを日本に置き換えると、山間部などの過疎地域など色々な制約があって都心と同じような機材を揃えるのが困難な場所でも、工夫すれば効果的なキャンペーンを行える。トップアスリートが訪れることで、地域活性化の試みにもなれる。また、地元の子供たちを勇気づけることもできるだろう。

ライター:鈴木栄一

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