・企業ロゴの広告露出をAIで測定する企業とのパートナーシップ
・共通の指標があることはコンテンツ側、企業側の双方にとって有用と言える
スポーツチームの広告の露出効果を測定するGum Gum Sports社が、ともにニューオリンズを本拠としていているNFLセインツ、NBAペリカンズとパートナーシップ契約を締結した。同社はGum Gum社のスポーツ専門部門で、誕生してから約1年となっている。
Gum Gumは日本にも拠点を持ち、同社のホームページによると米国、イギリス、日本、オーストラリアでサービスを提供。主に人工知能(AI)を使っての動画や画像の分析、そのデータをいかしたより効果的な広告提供に定評がある。
今回は、分析技術を使いセインツ、ペリカンズのホームアリーナ内、チームのおウンドメディアなどに掲出されている広告が、TVやネット配信に加え、Twitter、Facebook、InstagramといったSNSなどで、どれだけ露出されているかを測定するサービスを提供することになる。
GumGum Sports: Beyond the Broadcast from GumGum on Vimeo.
これは単純な露出時間だけでなく、Media Value Percentage (MVP)と名付けたGum Gum Sports独自の指標で算出されることになる。このMVPについて具体的に説明すると以下の6つの要素で構成されることになる。
・Clarity (どれだけ鮮明か)
・Prominence (どこまで目立つ、存在感があるのか)
・Visibility(視認性の高さ)
・Size (広告の大きさ)
・Placement (広告の位置)
・Share of Voice (音声でどれだけ言われているのか)
セインツ、ペリカンズにとっては、この調査によりホームアリーナのどの位置の広告がどれだけ露出されているのか、より詳細なデータがわかることで企業側へのスポンサー営業への大きな助けとなってくるはずだ。
例えば同じ2階席にある掲出スペースでもホームチームのベンチ側、アウェーチームのベンチ側で露出効果に大きな違いがあることがデータで実証されることが可能となれば、1つ1つの掲出スペースにおいて詳細な値段の差別化が可能となる。
また、それは広告を掲出する側のスポンサー企業側にとっても、より詳細に広告の位置によって露出の違いから値段が変化することは費用対効果からいって感激すべき点だ。
そして今回、セインツ、ペリカンズと同じニューオリンズを拠点とするチームが同時に契約を結んだことも特質すべき点。ニューオリンズを中心とした地域で、スポーツを使っての露出を図りたい企業にとって、同じ指標で両チームの広告効果を検討できるのはとてもありがたいことだ。
発足してから間もないGum Gum Sportsではあるが、セインツやペリカンだけでなく、NFL、NBA、MLB、NHLといった北米主要プロスポーツに、モータースポーツやサッカーなど様々なチームとの関わりを増してきている。今後、同社の存在感がどんどん高まる可能性は大いにあるだろう。