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NBAウルブス、地元スーパーマーケットとの契約で料理本製作に協力

https://twitter.com/HyVee/status/930926741002088449


・地元のチームとともに”食糧難の貧困層への支援”という社会課題に取り組む。
・チームに所属する栄養士を起用し、スーパーマーケットのデジタル料理本を製作。(低価格高品質を掲げるスーパーマーケットにとって、チームの栄養士という存在感は説得力があり、親和性も高い)
・プログラム自体の認知度を獲得するために、料理の模様を撮影した動画をチームのSNSやアリーナで配信。


 NBAティンバー・ウルブスが、地元のミネソタ州を含む中西部にチェーン展開をしているスーパーマーケットのHy Veeとパートナーシップ契約を結んだ。この契約は同じオーナーが保有している兄妹チームである女子WNBAのミネソタ・リンクス、傘下のNBAGリーグのアイオワ・ウルブスも対象となっている。

 この契約によってHy Veeは、この3チームのホームゲームやチーム関連の媒体に様々な広告を掲出する以外にも、チームと共同で地域の奉仕活動を実施する。ウルブス、リンクスとは、食糧難の貧困層への支援。アイオワ・ウルブスには、同社の展開する子供向けの運動プログラムHy Vee’s Kids Fit の普及に協力してもらう予定となっている。そして、ウルブスとリンクスのチーフシェフが、Hy Veeの食品を使ってデジタル料理本を製作することも明らかになっている。

 ちなみにHy Veeは、高級スーパーではないが、それと同時に安さを売りにしている訳でもない。食べ物の質も気にし、健康への意識が高い顧客向けの商品を取り揃えていることで知られているスーパーマーケットだ。そのセールスポイントを示す大きな特徴として各店舗に、それぞれ栄養士を置き、HPでどんな学位を持っているかなど経歴まで詳しく紹介されている。

 そして栄養士は、各店舗でグループでの対応となるが、それぞれのニーズにあった商品をお勧めするツアーを無料で実施。また、有料ではカウンセリングや食生活へのコンサルタントといったサービスなども行っている。

 こういった個性で顧客を増やしているHy Veeにとって、デジタル料理本も大きな意味を持つアクティベーションと言えるだろう。また、これは1年の長期スパンで行われ、チームのSNSやアリーナ内の放送で、料理の模様が流れたりすることから、Hy Veeが力を入れていることが伺い知れる。

 トップアスリートたちがとっている食事は、食への意識が高い顧客の関心を集めるのに十分な訴求力を持っている。そして、自分たちで売っている食品を使って作ってもらうことで、例えばその料理のメイン食材を注目の品物としてアピールするなど、販売促進にもつなげられる。そして今回のようなスポーツチームを使ってのアクティベーションは、スーパーマーケットに加え、様々な食品メーカーでも活用できるものではないだろうか。

ライター:鈴木栄一

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