・ビールメーカーがSNSハッシュタグ投稿で当選した人に500名に試合の招待券(交通、宿泊、食事付きチケット)をプレゼント。
・スポンサードする選手がレースで優勝した場合、優勝賞金と同じ100万ドルを一人のファンにプレゼント。
・ユーザーが優勝を祝うシーンを写真や動画のSNSハッシュタグ投稿キャンペーンはブランドとコンテンツのエンゲージメントを高める効果がある。


 人気カーレース「デイトナ500」の公式ビールを務めるアメリカの大手ビールメーカー「アンハイザー・ブッシュ」がSNSを活用したキャンペーンを実施している。デイトナ500は北米最大の自動車レースシリーズ「モンスターエナジー・NASCARシリーズ」の開幕戦で、アメリカスポーツ界全体においても非常に人気と格式を備えたイベントとなっている。

 アンハイザー・ブッシュが実施したキャンペーンとは、2018年のデイトナ500(2018年2月18日開幕)に際してファン500人を招待するものだ。キャンペーンへの参加方法は以下の通りだ。

・デイトナ500に合わせて特別にデザインされたビールを購入。
・購入したビール缶を持って自分がデイトナ500を優勝した場面を想像して祝っている姿を写真または動画に撮る。
・撮影した写真や動画をSNS(Twitter、Instagram または Facebook)に #BuschtoDaytona と #contest のハッシュタグをつけて投稿する。そのSNSのアカウントはパブリックなものでなければならない。

 当選した250人のファンは一人のゲストを連れて行くことができ、計500人がデイトナ500に招待される。この招待には交通費、宿、食事、チケットが含まれており当選者はこれらの費用を負担する必要はない。またアンハイザー・ブッシュがスポンサードする選手がレースで優勝した場合、優勝賞金と同じ100万ドルを一人のファンにプレゼントする企画も行う。

ブランドイメージの向上

 ファンにとってはデイトナ500への招待は非常に魅力的なキャンペーンだ。デイトナ500に合わせた特別なデザインのビール缶の販売も好感が持てる。そうした取り組みを行うことで、ファンにポジティブなイメージ抱いてもらいブランドイメージを向上させることがアンハイザー・ブッシュの目的であろう。

 デイトナ500はアメリカ国内で非常に人気のあるスポーツイベントであり、そのファン層も非常に幅広い。メインの商材がビールであるアンハイザー・ブッシュにとって、デイトナ500へのスポンサードはアルコールが飲める幅広いファン層にアプローチが図れるため非常に効果的だ。そして最終的には、ブランドイメージを高めて売上向上に繋げることが狙いだと考えられる。

SNSハッシュタグキャンペーンの効果

 こうしたSNSのハッシュタグキャンペーンは多くあるが、アンハイザー・ブッシュのこのキャンペーンは「デイトナ500」の500に合わせたものとなっており趣旨が明確でキャッチーなものだ。また、優勝を祝うシーンを写真や動画で撮るという行為を通して、ファンはデイトナ500とアンハイザー・ブッシュとの繋がりを実感するものとなっており、自然とエンゲージメントを高めるものとなっている。

 そしてデイトナ500の開幕に合わせていることで、大会そのものを盛り上げるキャンペーンとなっている。SNSのハッシュタグを活用していることからも多くの拡散が見込め、デイトナ500への注目度を高める効果が期待できる。このようにスポンサー企業のキャンペーンにより、そのスポーツが盛り上がるというのは非常に理想的な形であり、win-winなスポンサーシップのアクティベーションだと言える。

 スポンサーシップのアクティベーションにおけるSNSキャンペーンは、内容次第で大きくバズったりスポンサー企業やそのスポーツに大きな影響をもたらすものだ。アンハイザー・ブッシュとデイトナ500の取り組みのような、スポンサードする側と、される側の大会主催者が互いにwin-winであり、そのスポーツのファンにとっても喜ばれるキャンペーンを打ち出すことが成功の鍵と言えるだろう。