・チームが開催するハッカソンイベントにチームスポンサーが協賛。
・ジェネレーションZ世代との結びつき強化など、設定された7テーマのコンテストそれぞれにスポンサーがついている。
・ハッカソン参加者からチームの事業発展のためのアイディアを獲得できるだけでなく、スポンサー企業の課題解決のアイディア提案にも繋がる。
バイエルン・ミュンヘンが、1月19日から22日にかけてハッカソンイベントとなるFCバイエルン・ハックデイズを開催した。このイベントへの参加希望者から世界中から1,300人にも及び、その中で40ヵ国から計220人が選出され、3人から5人で構成される70のチームに分けられた。
期間中には、バイエルンを題材にVRを活用するベストな方法、1990年代から2010年の間に生まれたジェネレーションZ世代との結びつきを深める方法、モバイル端末を使ってスタジアム外のファンにもスタジアム内の体験を提供する方法など計7つの項目についてのコンテストが実施された。各コンテストでの1位チームの中からベストなものと判断されたチームは、実際にバイエルンとビシネス展開するチャンスが与えられている。
また、各コンテストにはそれぞれドイツテレコム、アウディ、SAP、アディダス、DHL、シーメンスとチームパートナーがスポンサーを務めた。よって例えばアウディがスポンサーとなるコンテストではバイエルンと同社を絡めることが求められた。
ちなみに、今回、最も優れた企画と評価されたのは、アディダスがスポンサードしたコンテストの1位である「BEATアディダス」というアイデアだ。ジェネレーションZ世代がお題となっている中、これはモバイルストアで商品を見ていると突然、チャレンジ項目が出される。内容は主に体を動かすもので、それをクリアすると割引クーポンを獲得できる。また、バイエルンの試合日に指令が突然来て、例えば今から会場で観戦していることがわかる投稿をアディダスのSNSに投稿した最初の20名に商品をプレゼントするなど、いつ、どこで指令が来るかわからないことで、ジェネレーションZ世代を飽きさせることなくアディダスであり、バイエルンとの接触機会を増やしていくことを目指すものだ。
バイエルンにとっては、この企画を実施することで世界中から様々な人材が集まり、チームのさらなる発展のための多種多様なアイデアを得ることができただけでも大きな収穫と言えるだろう。また、ただハッカソンイベントを行うためでなくパートナー企業を絡めることで、結果的に企業側に自分たちを通してのスポンサーアクティベーションのアイデアを提供することにもつながっている所も大きな成果と言えるだろう。