・人気自動車レースとカミソリのサブスクリプションサービスを提供するスタートアップのパートナーシップ。
・「認知向上」というスタートアップならではの課題がありつつ、「同じ境遇の中小企業を応援する」という考えのもと、車体にロゴを掲載したい500社を募集。
・このチームのドライバーが脳腫瘍を乗り越えてレースに復帰したことから、今回の収益は脳腫瘍を研究するNPOに寄付されている。


 アメリカの人気自動車レースNASCARで上から2番目のカテゴリーに位置するNASCAR XFINITYシリーズにおいて、500もの企業ロゴが掲出されたレースカーが登場し話題となった。

 これはマット・ティフトが乗っているトヨタカムリをベースにしたカーナンバー19のスポンサーアクティベーションの一環として行われたもの。対象となったのは3月10日に行われたレースで、スポンサーを務めたのは最も安いものだと月会費1ドルで、カミソリを配達するサブスクリプションサービスを行っているDollar Shave Clubだ。

 同社自体も設立からまだ数年しか経っていないスタートアップ企業であり、同じような境遇にある規模の小さい企業をサポートしたいという考えなどから同社の頭文字をとったDSC500というキャンペーンを実施。これは従業員75人以下の企業を対象に、会社のロゴを掲出したい企業を500社募集。サイズは小さいが、わずか400ドルでNASCARのレースカーのスポンサーになれるという試みだった。

 募集自体は昨年11月にスタートとしたもので、#DSC500というハッシュタグを用いて積極的なPR活動などを行っていた。Dollar Shave Clubにとっては普通にスポンサーシップを務めるのではなく、このキャンペーンを行うことでより大きな告知効果が見込める。実際、当選して車にロゴを掲出する各企業が、自分たちのロゴを写した画像を#DSC500といれてSNSに数多く投稿しており、それによる露出アップは間違いなくあっただろう。

 また、応募した企業にとっても実際のレース中継映像においては、小さいから自分たちのロゴが認識されることはほぼないが、それでもNASCARという一大レースに出場する車に自分たちのロゴを掲出できたことは大きな記念となる。

 さらに同社は、ドライバーのティフトが脳腫瘍との闘病生活を乗り越えてレースに復帰したことから今回の収益を脳腫瘍の治療を研究している非営利組織に寄付している。Dollar Shave Clubに500の小規模企業、そしてドライバーと関わった人全てが幸せになれるアクティベーションとなった。