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MLBアストロズ財団、PGAヒューストンオープンを支援

写真:AP/アフロ

・プロゴルフツアーとプロスポーツチーム運営の財団のパートナーシップ。
・財団が大会のホストを務め、地元企業にスポンサー営業も担当。
・自治体と一緒にダウンタウン近郊でのゴルフコースを改修し、都市部のスポーツ環境を充実させることで、都市部に本拠地を構えるスポーツチームへのシナジー効果を期待。


MLBヒューストン・アストロズが運営しているアストロズ財団が、米男子プロゴルフツアーPGAとパートナーシップ契約を締結。契約期間は5年間に及ぶと発表されている。

今回の契約は、継続開催の危機に陥っていたヒューストン・オープンの救済を同じヒューストンを拠点とするアストロズが手がけることを意味している。同オープンは1946年にスタートした歴史あるトーナメントで、1992年から長らくエネルギー会社のシェルが冠スポンサーを務め『シェル・ヒューストンオープン』という大会名だったが、同社が2016年を最後にスポンサーから撤退。その結果、2017年、そして今年と冠スポンサー不在で開催されていた。2019年からアストロズ財団がホスト組織として大会の運営を行うとともに、地元企業のスポンサー集めもサポートしていくことになる。

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ヒューストン・オープンは、ヒューストン地域を代表するスポーツイベントでこれまで約7000万ドルをチャリティ基金として集め地域貢献に寄付した実績がある。アストロズにとっては、このような由緒ある大会の継続をサポートすることはヒューストンのスポーツファンに加え、地元自治体、財界に対しても自分たちがどれだけ地元コミュニティーを大切にしているかを示せる機会となる。

また、財団のトップでもあるアストロズのジム・クレインオーナーは、今回のパートナーシップによる長期的な目標として、地元自治体とヒューストンのダウンタウン近郊によるメモリアルパークゴルフコースの改修を実施。現在の開催コースより都市部に近い場所で行うことでの露出アップ、集客増につなげたい希望を持っていることをも明かしている。

これが実現してダウンタウン近郊のスポーツ環境が充実することは、都市部に本拠地を構えるアストロズにとっても様々なシナジー効果を期待できるだろう。ちなみにMLBチームとゴルフという組み合わせといえば、同じくテキサス州を拠点とするレンジャーズが、今回のケースとは異なるが地元自治体の市営ゴルフコースへのパートナーシップで関わっている。

テキサス・レンジャーズの名前がついた、世界初MLBブランドのゴルフコースが誕生

奇しくもテキサス州の2チームが、ゴルフ界とのパートナーシップで今後どのような効果を作り出していくのか注目していきたい。

 

 

ライター:鈴木栄一

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