・電子通信機器からシステムソリューションまで幅広く手掛ける複合企業とプロスポーツチームのパートナーシップ
・スタジアムに音声データを取得できる装置を設置し、ファンの応援ボリュームを可視化(今後は選手のパフォーマンスへの影響についても分析予定)
・B2B企業の技術のショーケースの機会として活用(一般的には分かりにくい技術でも、誰もがわかりやすく楽しめる形で表現)


バイエルン、最新の技術を使った新たな取り組みをスタート

サッカーのドイツ・ブンデスリーガ、バイエルン・ミュンヘンはパートナー企業のシーメンス社と協働でサポーターの声援をテクノロジーで可視化するプロジェクトを2018-19シーズンから開始している。 これには経済誌エコノミストのグループ会社でデータデザインエージェンシーのシグナルノイズ社も参画している。

シーメンスはバイエルンと同じドイツのミュンヘンに本社を構える企業で、通信機器、電子機器、医療機器の製造やエネルギー事業、およびソリューションの輸入販売など、幅広い事業領域をカバーしている。

この取り組みを受け、バイエルンの本拠地であるアリエンツ・アリーナに音声データを取得できるシグナルノイズの特殊カメラが設置されている。そのカメラで取得したデータを使い、サポーターの声援を目に見える形にする。また、声援がどれだけチームのパフォーマンスに影響を与えているかの研究も行われていく。

そして可視化された声援は、バイエルンやシーメンスの公式SNSなどで発信される。また、エコノミストのHP上に特設サイトを設け、可視化された声援をいつでも振り返ることができるコンテンツも作成されている。

声援のデータ化と今までにない取り組みで「革新的な企業」というイメージを訴求

スポーツにおいて、チームのサポーターの声援は選手たちに大きな力を与える存在と重要視されている。サポーターの立場からすると彼らの声援の内容と、選手たちパフォーマンスの質の関連性を研究するこのプロジェクトは、自分たちのチームへの貢献度が分かり得る興味深いものだ。


同社のキャンペーン・コミュニケーション・マネージャーであるJohanna Prestele氏は「データ、分析、IoTは我々の世界を劇的に変えている。このプロジェクトはデータ分析のリーダーとしての役割をより強固にしてくれる。我々の分析で、目に見えないものを見えるようにしたいと考えている。エンゲージメントの高い観客が恩恵を受け、このようなイノベーションを楽しんでもらいたい。」と述べており、自社の業界内でのポジションの確立とサポーターへの新しい楽しみの提供を目的としていることが分かる。

こうしたテクノロジーのショーケースとしてスポーツが活用される事例は増えている。そして、様々な事業領域をカバーするシーメンスだからこそ、最新技術に強みがある革新的な企業というイメージを多くの人々に抱いてもらうことが重要となる。

そしてバイエルンとしても、いつもチームを応援してくれるサポーターとのエンゲージメントをより高めることができるプロジェクトとなっている。声援がチームのパフォーマンスに影響を与えていることが立証されれば、サポーターの熱をより高めることができる上に、チームのパフォーマンス向上も期待できる。この取り組みが、どんな影響を与えていくのか楽しみにしたい。