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Visa、露出機会の少ない女子サッカーのスポンサーシップで目指すものとは

写真:アフロ


・クレジットカード会社とスポーツ連盟との女子部門に関するパートナーシップ
・トップからユースまで女子の様々なカテゴリーのリーグと大会が対象コンテンツ。また、連盟主導の”女性競技者の増加を目指す活動”も共に行う。
・世界的にメジャーな男子部門のリーグや大会に協賛する競合他社を意識して、戦略的にマイナーな女子部門に協賛し、「女性の社会進出を支援する」ブランドという女性に寄り添ったコミュニケーションを行う。


UEFA女子部門では初の単独スポンサーシップ

クレジットカードなどへの決済技術を提供するVisaが、欧州サッカー連盟(UEFA)の女子部門と2018年から2025年の7年間と長期のパートナーシップ契約を結ぶことを発表した。

この契約は、女子カテゴリーの様々な大会に対してでチャンピオンズリーグ、欧州選手権、U-17とU-19チャンピオンシップ、フットサルなどが含まれる。そして女性競技者を増やすことを目標にUEFAが行うキャンペーン『Together #WePlayStrong』にも適応され、女子サッカー選手の日常に迫った新たなコンテンツも作っていく予定だ。 同社ヨーロッパ支社のCEOシャーロット・ホグ氏は、「女子サッカーにとっては楽しみな時期に差し掛かっている。欧州では2100万人の女の子や女性がサッカーに関わっており、その1人1人を私達は称えたい」とその思いを語った。

このパートナーシップに伴い、UEFAとVisaは現在行われているキャンペーンの拡大によって女子サッカーのイメージを変えること、さらには女子にとってサッカーが欧州で最もプレーされる競技になること、次世代にも興味を持ってもらうことを目指していく。

強いメッセージを伝えていくためのパートナーシップ

Visaとしては男子のスポンサーをする方が圧倒的にロゴ露出などブランド認知の機会は多い。しかし、男子ではチャンピオンズリーグでMastercard、欧州選手権とネイションズリーグでAlipayとそれぞれ同業他社と契約を結んでいる。

そこでメッセージ性や企業のブランドイメージをより高めることに注力する戦略を図り、今回の女子部門との契約に至っていると見られる。ホグ氏は女子サッカーへのスポンサーシップ通して、同社が女性の社会進出全体を支援していくメッセージを打ち出したいと言う。

「女の子や若い女性達に夢を追いかけるよう励まし、彼女たちが夢を実現していくことでレガシーを残したい。私達はフィールドや会議室、あらゆる場所で女性が対等に受け入れられるべきと信じている。UEFAと共に女子サッカーをその象徴にしていきたい。」

ビッグイベントや人気団体のスポンサーとなれば、同業他社が一緒にスポンサーとなることは十分にあり得る。その際、今回のVisaのようにただの告知ではなく新たな価値観を共有していったり、何を生み出していくかが重要となるだろう。

ライター:編集部

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