・英ベビー用品メーカーと英プロサッカーチーム(男女両チーム)とのパートナーシップ
・母親でありながら女子チームでプレーする選手をアンバサダーとして起用し、ターゲット層である子育てをする女性に共感を得る
・アメリカW杯で単に試合結果だけではなく、男女平等を訴えるなど女子サッカーの社会的価値が高まったタイミングを狙う
・欧州サッカーシーズン前の北米ツアーを男女両方のチームで実施。チームの公式財団と共に、北米で増加する女子サッカーチームに対してクリニックを実施


ベビー用品ブランドがリバプールの女子チームのパートナーに

サッカーのイングランド・プレミアリーグに所属するリバプールFCが、今シーズン開幕前の7月にアメリカツアーを開催した。特筆すべきは、クラブ初となる男子、女子チームの合同ツアーである点だ。そこには、公式ファミリーパートナーであるイギリスのベビー用品ブランドであるジョイーの支援が影響している。

男子チームは昨シーズンのUEFAチャンピオンズリーグを制した強豪であり、世界中に多くのファンを抱えるビッグクラブだ。一方、女子チームは、海外にファンを抱えるような知名度は全くないのが実情だ。それでも男子と一緒にツアーを行ったのは、ジョイーの存在があってこそ。

この遠征において女子は、現地チームと対戦した。さらに公式チャリティー団体のLFC財団とともに、現地の女の子を対象に選手が直接指導するサッカークリニックやファンとの交流イベントを開催し、参加者たちはプレシーズンマッチにも招待されている。

さらに、同社はツアー期間中に契約を拡大し、女子チームのプリンシプルパートナーへの就任と、ユニフォームの後ろに企業ロゴが掲出されることを発表した。

It is with great excitement we announce our family partnership with the Liverpool FC Women's team! ❤️ It's an honor to…

Joie Baby UKさんの投稿 2019年7月18日木曜日

女子チームのサポートを通してブランドイメージをUP

同社は昨年12月にキャプテンのソフィー・ブラッドリーをブランドアンバサダーに任命していた。彼女は“娘を持つ母親”であり、家計を支えるため別の仕事もしながら、プロサッカー選手のキャリアを歩んでいる。夢や仕事と子育の両立に悩む母親にとって、彼女はまさしくロールモデルと言える存在であり、そんな彼女の日々の努力を映した動画コンテンツも作成されている。同社のメインターゲットである母親とのエンゲージメントを高めることが期待できる。

そして、アメリカでは女子スポーツの中でサッカーが高い人気を誇る。今年のサッカー女子W杯ではアメリカ代表が優勝したほか、男女平等を訴えるなど社会的にもインパクトを残し、大きな支持を受けた。このように女子サッカーの訴求力が高いからこそ、同社は今回のツアー支援によって北米市場における認知度向上を狙ったのではないだろうか。

リバプールが実施した男子と女子の合同米国ツアーの開催は、女子サッカーの勢いの象徴ではないだろうか。ジョイーのように、男子チームだけでなく女子チームへのスポンサードを行うことで、より効率的にターゲットへのアプローチできる企業も多いだろう。今回のツアーでより関係性が強まった同社とリバプールのこれからの動きにも注目していきたい。