・インディカーがVRを用いたファンサービスを提供すると発表
・車体に専用のカメラが設置され、ファンはVRゴーグルでドライバー目線の疑似体験が可能に
・日常生活では体験しない迫力ある映像体験でファン層の拡大を狙う
北米の自動車レースであるインディカーは、「Mandt VR」社とパートナーシップを結び、2018シーズンからファンにレース中のドライバー視点を体感できるサービスを提供することを発表している。
当然、予選ラウンド、本選においては、このサービスを提供するための機材をレースカーに載せるのは余計な重量となるため不可。ただ、テストセッションにおけるドライバーの目線を、VRゴーグルをつけることで360度で体感できる。
VR(バーチャルリアリティー)装置を使ったファンサービスは、スポーツ界でも徐々に増えてきている。代表的なものといえばピッチサイドに近い席に座ったら実際にどのように見えるのかなど、チケット購入につなげることを目的とした試みとなってくる。
このサービスを製作するMondt VR社は、アメリカでTV界における一番の権威エミー賞を受賞しているメディアスタジオ。スポーツ部門においてはNFLピッツバーグ・スティーラーズや、昨年カーレスNASCARで使用するオーバルコース内で行われたバージニア工科大とテネシー大による約15万人を集めたカレッジフットボールの試合を収めた360度カメラの映像を製作するなど豊富な実績を持っている。
カーレースなど、サッカー、バスケットボールなどと違い普通の人々にとって体験できる機会が皆無。そういう競技にとってはファンの裾野を広げ、少しでも興味を持ってもらうため、今回のインディカーのような取り組みは効果的だろう。例えばXスポーツなどのエクストリーム系では、このような施策は相性がよいかもしれない。