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ファンタジースポーツ運営会社、欧州バスケをライブ配信

写真:AP/アフロ


・ファンタジースポーツ運営会社が放映権(ネット配信権)戦争に参入
・ユーザーが明確(スポーツ・ゲームファン男性)


 ファンタジースポーツの大手運営会社であるDraftKingsが、自身のサイト内で欧州各国のトップバスケットボールが集うユーローリーグの試合をライブ配信することを発表している。

 ファンタジースポーツとは、競技の成績をポイント化することでその合計値を競うもの。DraftkingsではMLB、NFL、NBA、NHLと北米主要スポーツリーグにサッカー、総合格闘技、NASCARなども対象となっている。

 遊び方としては、例えばMLBなら参加者がそれぞれ選手を選んでチームを構成。各選手の試合ごとの成績を数値化しその合計ポイントを競うもので、アメリカのスポーツファンでは遊びの1つとして広く普及している。参加者の制限がなく、見ず知らずの人たちと競うオープンチャレンジ、友人のみと仲間内で行うものとどちらもあり、近年ではオープンチャレンジの勝者には高額賞金や、豪華商品などが送られることもある。

 今回のパートナーシップ契約により、ユーローリーグを対象にファンタジースポーツを行っているファンは、DraftKingsのサイトで試合を見ながら、それを参考に同じサイト内で自分たちのチームの選手を変えるなど編成を行うことができる。もちろん配信サービスは、モバイルアプリでも提供している。

 この契約が与えるインパクトとしては、試合のライブ観戦も可能となったことで、DraftKingsのサイトだけで全てが完結と、顧客の囲い込みがよりやりやすくなったことだ。ひと昔前のスポーツ中継といえば地上波とケーブルTV局の争いとなっていたが、そこにTwitter、FacebookといったSNS事業者、Amazon、Netflixといったオンラインの映像配信プロバイダーが参入。そこにファンタジースポーツ運営会社も参戦するということで、放映権を巡る争いがより熾烈になってくることが予想される。

 一方、スポンサー側の視点で見ると、ファンタジースポーツの利用者といえば熱心なスポーツファンの成人男性と利用層がはっきりしているだけに、広告をピンポイントで打つのが可能となる点は1つの魅力と言えるだろう。

 また、現在のスポーツ報道であり、リーグ側の広報戦略としてはデータがより重要視されている。その中で、様々なデータを蓄積しているDraftKingsの存在感はより高まっており、実際に21世紀FOXに、MLB、NHL、MLSらの出資を受けている。今後はこれらのメディア、リーグとより関係性を深めていく可能性もありえる。

ライター:鈴木栄一

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