・プロアイスホッケーチームと世界的素材メーカーとのパートナーシップ契約。
・企業はブランディングに留まらず、ホッケー用具やアイスリンクを使ってより良い素材開発のための研究を実施。(研究開発のための実験台)
・アイスホッケーの安全性を高めるため、工科大学との産学連携プロジェクトを発足し、優秀な学生の発掘に繋げる。(採用活動の一環)


 北米アイスホッケーリーグ(NHL)のピッツバーグ・ペンギンズと、同じくピッツバーグを拠点とするコベストロ社がパートナーシップ契約を締結。これによりコベストロは、ペンギンズの選手たちが使用するホッケー用具、さらにアイスリンクといった球団施設を使って研究を行うことができる。

 コベストロは様々な業界においてより安全で軽く、強度の高い、そしてエネルギー効率のよい製品の開発を手がけている企業である。そして、今回のパートナーシップを結ぶことで、将来的にはペンギンズがコベストロによって開発された最先端の器具を使うことを目指している。ちなみに同社は、ドイツのアイスホッケークラブとも同様の契約を結んでいる。

 アイスホッケーは氷上の格闘技と呼ばれるように、フィジカルコンタクトが激しくスポーツ。そしてアメリカンフットボールが代表的ではあるが近年、アメリカでは脳しんとうへの対策が進み、特にユース年代においてはより慎重な対策がとられている。その中で、アイスホッケーは安全性の改善が求められている競技の1つと言えるだろう。

 ペンギンズはNHLを代表する名門チームであり、彼らがこういった取り組みを積極的に行うことはブランドイメージ向上につながる。また、スポーツチームにとって一般消費者に商品を販売しているB to C企業に比べ、B to B企業は大衆への認知度向上の必要性が小さいためスポンサー契約は難しいもの。それだけに、こういった素材開発の場を提供することで、新しい企業との接点を作れることは貴重なはずだ。

 この両者の取り組みには、新たにカーネギーメロン大学工科カレッジも参加。アイスホッケーの安全性を高めるための「Rethink The Rink」というプロジェクトもスタート。高い成果を残した学生たちは、コベストロと一緒に研究に取り組める。ペンギンズとしてはこうして産学協同の機会を作り出すことは、今後の色々な展開を期待できるものだろう。