・プロスポーツリーグ、および、選手会と、ヘアサロンチェーンのパートナーシップ契約
・プレーオフに際して、お気に入りのスター選手の髪型をオンライン投票で決めるキャンペーンを実施。会場、テレビ放送、SNS全てを使ってを盛り上げる。
・企業にとっては認知・ブランディングに繋がる一方、リーグにとってはプレーオフの盛り上がり、また、選手にとっては普段は顔が露出しない選手のPRに繋がる。
北米展開のヘアサロンチェーン「Great Clips」が、ナショナルホッケーリーグ(NHL)、NHL選手協会(NHLPA)ととのパートナーシップ契約を発表している。このパートナーシップにより、Great Clipsは公式ヘアーサロンに就任する。
Great Clipsは2018年のスタンレーカッププレーオフに際して、「Legend Hairy Greats」というキャンペーンを展開。これはファンがお気に入りのNHLのスター選手の髪型を決めるオンライン投票となる。このキャンペーンには、ブレント・バーンズ(サンノゼ・シャークス)、カル・クラッターバック(ニューヨーク・アイランダーズ)、ジェイミー・ベン(ダラス・スターズ)、ジェームズ・ニール(ベガス・ゴールデン・ナイツ)、クリス・ソアバーン(セント・ルイス・ブルース)などのスター選手が参加をする予定だ。
Great hair is always important, so please share your opinion on these wonderful hockey mops.
Vote now in the @GreatClips #HockeyHair showdown at https://t.co/MPocSPpYwi. pic.twitter.com/1Qk95Y08n0
— NHL (@NHL) 2018年5月13日
投票は公式サイトを通じて行われ、#HockeyHairのハッシュタグで投票したファンは自分の投票結果を他のファンにアピールすることができる。Great Clipsの店舗でも店内プロモーションが行われるとともに、Great Clipsの公式アプリでもユーザーにメッセージが届けられ、「Legend Hairy Greats」アンバサダーと共にキャンペーンを盛り上げていく模様だ。
また、スタンレーカッププレーオフの試合放送、試合会場、NHLの公式ソーシャルメディアなどでもプロモーションが行われ、大会側であるNHLも主導となってキャンペーンをプロモーションしていく。
「Legend Hairy Greats」キャンペーンの効果
この「Legend Hairy Greats」キャンペーンは、Great Clipsの認知度、ブランドイメージを高めるものであると同時に、NHLとしてもプレーオフを盛り上げる効果が期待できるものだ。
Great Clipsが積極的にキャンペーンを盛り上げることで、NHLのスポンサーであるということも拡散するため、NHLのファンはGreat Clipsに対するイメージもアップする。そして選手のお気に入りの髪型に投票するというユニークなキャンペーンを通して、プレーオフに対す関心も高めることができる。そして、試合ではヘルメットを被っていて中々、顔が露出しない選手たちのPRにもなるためNHL側にもメリットがあり、両者にとってwin-winなキャンペーンとなっている。
髪型とホッケーの関係
実はこのパートナーシップは、「アメリカでは「Hockey(ホッケー)」というと、多くの人々が「Hockey Hair(ホッケーヘアー) 」という髪型が連想する」というインサイトから始まっている。ホッケーヘアーとは、ヘルメットを被っても明らかに分かるほど後ろ髪が長い髪型のことを言う。ホッケー選手の間で自分の個性を主張するために流行り、一般の人々にも浸透した髪型だ。
そのためヘアサロンチェーンであるGreat Clipsとホッケーはもともと親和性が高く、非常に理に適ったパートナーシップであると言える。ホッケーヘアーにしたいと考える人々にポジティブなイメージを持ってもらうことで、Great Clipsへの来店者増加が期待できるだろう。
このようにそのスポーツの特徴や関連する習慣や文化に基づいてパートナーシップを締結することで、そのパートナーシップで得られるメリットを最大化できる。「ホッケー」という言葉の特徴に着目したGreat Clipsが、今後どのようなアクティベーションを行なっていくか期待したい。