・北米の水周り機器メーカーとグローバルサッカーチームとのパートナーシップ
・ミレニアル世代をターゲットにして、水資源に関する環境活動をチームとともに展開
・上記活動をネタに、特設サイトやSNSを積極的に運用し、ターゲット層とのコミュニケーションをはかる


イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドが、水周り機器メーカーのKOHLERとクラブ史上初となるユニフォームの袖スポンサー契約を結んでいる。これにより女子チームでもKOHLERのロゴが袖に記載されたユニフォームが使用されることになる。

KOHLERは1873年にアメリカで設立され、キッチンやバスルームなどの水回り製品をメインに取り扱うメーカーだ。それ以外にも、エンジン、発電システム、家具、装飾タイルの製造なども行なっている。また、海外ではホテルやゴルフ場の経営も行なっており、B to C、B to Bに関わらずその事業領域は幅広い。

この契約により、マンチェスター・ユナイテッドの施設内の水回り設備はKOHLERの製品になる。また、チームと共にサスティナビリティなどのCSR活動も行なっていくとしている。

KOHLERがパートナーシップを結んだ大きな目的は、世界中のユナイテッドファンへのアプローチだろう。ヨーロッパだけでなく、北米、アフリカ、アジアなど世界中にファンを抱えるビッグクラブとの取り組みを通して、KOHLERの認知度を高めることができる。

特に、水資源に関する環境への配慮を啓蒙するCSR活動を積極的に行っていくと考えられる。自社が取り組むCSR活動をユナイテッドと共同で行うことで、その活動内容を世界中のファンに届けることができる。特に、これから顧客となり得るミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭までに生まれた人々)は社会貢献への意識が高い世代と言われており、CSR活動を通じてのブランドイメージ向上を期待できる。

デジタルメディアの活用とコミュニケーション

契約して間もないKOHLERであるが、アクティベーションの一環としてデジタルメディアの活用を積極的に進めている。例えば、KOHLER UNITEDというTwitterとInstagramのアカウントを作成。投稿の中には、現在北米ツアー中であるユナイテッドの選手たちの様子を発信したり、ニューヨークにあるKOHLERのショールームに選手たちが訪れた時の写真などがある。Instagramでは通常の写真投稿だけでなく、ストーリー機能なども活用し動画での配信にも力を入れている。

こうしたSNSを活用した取り組みは、特に若い世代へのアプローチとして有効な手段だ。専用のアカウントを運用することでユナイテッドの情報を集めたいと考えているファンにとっても有益なアカウントと見られ、KOHLERにポジティブなイメージをファンに抱いてもらうことができる。

また、SNSだけでなくKOHLER UNITEDのウェブページも作成している。パートナーシップ契約時の動画や、SNSの投稿などがまとめられているが。これからもコンテンツは増えていくだろう。ウェブページを持つことの利点としては、これまでの取り組みが蓄積されていくため、ファンはいつでも見返すことができることだ。特にチームを愛するコアファンにとって、このようなハブページはKOHLERのことをより深く理解するために大いに役立つコンテンツであり、ブランドイメージの向上に繋がるものだ。

SNSを積極的に活用することで多くの人々にユナイテッドとの取り組みを知ってもらう。そして、より詳しく調べたいファンに向けてウェブサイトを設けて理解を深めてもらう。ファンとのコミュニケーション方法まできちんと設計された、優れたアクティベーションだ。

アクティベーションを進めていく上で、その取り組みを多くの人々に知ってもうらうことが重要だ。KOHLERは契約当初から積極的にオウンドメディアを活用し、ユナイテッドのファンとコミュニケーションを図っている。スポーツを活用したCSR活動の先進的な事例が生まれることも期待できるため、今後も注目していくべきパートナーシップだろう。