・中東の航空会社と北米プロスポーツチームのパートナーシップ
・地元ドバイにて、現役・OB有名選手が参加する子供向け野球教室を実施(ブランディング・CSRの要素)

・チームにとっても、野球未発展の地域での普及活動は将来のファン獲得に繋がる


創業の地に、ドジャースの面々を招いて野球教室

2018年12月14日、エミレーツ航空は公式スポンサーを務める北米プロ野球リーグMLBロサンゼルス・ドジャースと、同社の創業の地であるアラブ首長国連邦のドバイで子供向け野球教室を開催した。

このイベントは、同国の4歳から17歳の少年少女で構成される野球チームが集うドバイリトルリーグを運営するNPO団体と共同で行われた。同社とドジャースはこのリーグを2016年から支援するなど繋がりが深く、ドジャースは所属のチームの1つドバイ・ドジャースのサポートも行っている。また、同社はリーグが開催されている球場の命名権を取得し、エミレーツ航空ドバイリトルリーグパークと名付けられている。

ドジャース側からは、かつて中心選手としてワールドシリーズ制覇に導いた往年の名投手オーレル・ハーシュハイザーに、現役選手であるロス・ストリップリング、ベンチコーチのボブ・ゲレンが参加した。また、今回は子供たちだけでなく、その親や友人も参加できる内容となっており、一緒にプレーしたりサイン会も実施されている。

ドバイにおける野球発展に貢献しブランドイメージを高める

ドバイという野球が未発展の地域の野球少年少女にとっては、現役のプロ選手やレジェンドから直接指導を受けるのは貴重な体験だ。それが世界最高峰のメジャーリーガーとなれば価値はより大きなものとなる。だからこそ、この教室を経験した子供に、家族や友人に対してもエミレーツ航空は、ブランドイメージを大きく高めることが期待できる。

また、同社にとっては、わざわざアメリカからスター選手を招いてまで行ったことで、拠点であるドバイへの地域貢献をいかに重要視しているのかを示せる。さらにリトルリーグでは、スポーツを通じたリーダーシップやフェアプレーの精神を育むなど、人間形成を大切にしている。そういった面でCSR(企業の社会的責任)の側面も備える活動ではないだろうか。

ドジャースとしては、中東アジアでは発展途上である野球の普及に貢献していくことで、競技人口を増やすのみならず、自チームの将来的なファン獲得も見込める。今回の取り組みは、エミレーツ航空が単独で支援するのではなく、ドジャースと共に活動をすることで、現役メジャーリーガーが参加という大きな付加価値がついた野球教室の開催が実現し、地域貢献活動はより魅力あるものとなった。他社との差別化にも繋がり、スポンサー企業×チームによる優れた事例の一つだ。今後の取り組みにも注目していきたい。