・ピザチェーン店とプロスポーツリーグのパートナーシップ(ビッグイベントの活動)
・イベント開催地の店舗名をプレーで使用するワード関連に変更。SNSアカウント名やWEBサイトにも適用。
・イベント開催時にピザを注文すると、リーグ公式ショップで使用可能なクーポンをプレゼント。
・試合日に合わせて2つの州で試験的に行っていたビールの配達を5つの州に拡大。
スーパーボウルの開催地の店舗名を変更
2月3日に北米アメリカンフットボールリーグNFLの王座決定戦であるスーパーボウルが開催された。今シーズンからNFL公式パートナーに就任したピザハットは、開催地アトランタの店舗名を一時的に『ピザ ハットハット』に変更する取り組みを行った。
店舗名に”ハット”を追加した理由は、攻撃の中心となるクォーターバックが、 自身の前に位置する攻撃ラインの選手からボールをスナップし渡してもらう前に、「セット、ハット、ハット」などと掛け声をかけること起因している。この変更に合わせて、同社アメリカ支社の公式ツイッターアカウントやウェブサイトも同様に変更した(現在は元の店舗名に戻っている)。
Pizza Hut in Atlanta adds an extra “Hut” to support official NFL partnership with Super Bowl in town. pic.twitter.com/eV32o4tTKg
— Darren Rovell (@darrenrovell) January 22, 2019
また、年間の注文回数に応じてクーポンなどがもらえる同社のサービス会員に、ピザを注文することでNFL公式ショップで使える20%割引クーポンをプレゼントするキャンペーンを実施した。開催地アトランタ市内で注文されたピザは、同じ公式パートナーである現代(ヒュンダイ)自動車のNFLロゴ入り専用車で配達された。さらには、もともとアリゾナ州とカリフォルニア州で試験的に行っていたビールの配達を1月中旬から2月3日開催のスーパーボウルに合わせるように5つの州(フロリダ、アイオワ、ネブラスカ、ノースカロライナ、オハイオ)の約300のレストランからも行うことを合わせて発表している。
Planning for Super Bowl LIII Sunday? Order ? for the Big Game to get 20% off https://t.co/DNTSjYYKPa merchandise through 2/28. pic.twitter.com/LjP1Ecg0OM
— Pizza Hut (@pizzahut) January 23, 2019
協賛するスポーツと親和性の高いパートナーシップ
スーパーボウルはアメリカの国民的スポーツイベントで、友人や家族と一緒に観戦パーティーを開くことが一般的だ。アメリカ農務省のレポートによれば、この日はサンクスギビングデー(感謝祭)の次に飲食量が多いという。そのパーティーフードの代表格がピザであり、ピザチェーン各社が独自のキャンペーンを実施するのが恒例となっている。
そうした背景から、ピザハットは店舗名称を変えることでこのビッグゲームのスポンサーを務めていることを積極的にPRした。さらに、専用車両での配達など大会の雰囲気を盛り上げる体験を提供することで、ファンからの好感度を高めることに繋がるだろう。また、NFLグッズの割引クーポンとインセンティブを与えることで、フットボールファンを自社の会員に取り込むことも期待できる。
スーパーボウルは伝統的なCM合戦に注目が集まりがちであるが、一時的に社名を変えるような人目を引くアクティベーションを行うことで、ピザハットは強い印象を残すことができたはずだ。