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アンブッシュ事例

携帯事業会社、代表チームの愛称を活用したアンブッシュ施策

https://twitter.com/ThreeUK/status/1006914199514157056


・携帯事業会社の世界的スポーツイベントに乗じたアンブッシュプロモーション
・代表チーム愛称『Three Lions』に社名の『Three』が含まれることから、店舗看板の社名の後ろにライオンの絵文字を追加し、チーム愛称を表現
・店舗で元代表選手を招いた交流イベントを実施。他に、携帯やテレビ、レジェンド選手とW杯決勝を観戦するイベント参加権が当たるSNSキャンペーンを実施


社名と代表チームの愛称に、共通のThreeがあることを活用

英国の携帯事業会社Three UKは、昨年開催されたサッカーのロシアW杯に際して、イングランドの4都市(ロンドン、マンチェスター、ブライトン、ポーツマス)にある店舗の看板を、社名である『Three』の文字に加えてライオンの絵文字を3つ追加するデザインに変更した。 これは、 イングランド代表の愛称『Three Lions(3匹のライオン)』に掛けたものとなっている。

この看板改装に合わせて、テディー・シェリンガムやトニー・アダムスといった、元イングランド代表のレジェンド選手を各店舗に招きファンとの交流イベントも開催した。さらには、壁に向かってボールを落とさずに何回蹴ることができるかを競うイベントを実施。このチャレンジの様子を#ThreeWallBallのハッシュタグをつけてSNSに投稿することで、 サムスン製の携帯やテレビ、レジェンド選手と一緒にW杯決勝を観戦できるパーティーへの参加権などが抽選で当たるキャンペーンも行った。

ちなみに、今大会でイングランドはクロアチアに敗れ、準決勝で敗退したが、そのタイミングでライオンの絵文字を泣いているライオンに変更し、敗退を悲しむ姿勢をアピールした。

愛称を絡めることで代表チームを連想させる

競合とサービス内容での差別化が難しい携帯事業では、ブランド好感度を高めることが重要となる。そんな同社にとって、国民の注目が一挙に集まるW杯はプロモーションのチャンスであるが、W杯やイングランド代表のスポンサーではないため、その呼称の使用や代表選手を起用できない。

そこで代表チームの愛称『Three Lions』に着目し、自社名が含まれていることからライオンの絵文字を3つ追加することで、代表チームとの関連性を想起させるアンブッシュを行っている。レジェンド選手を起用したイベントも、注目をより集める効果があるだろう。

実は、日本でも日清食品が2014年ブラジルW杯の際に、日本代表の愛称『サムライブルー』にかけたアンブッシュを実施している。看板商品であるカップヌードルのプロモーションの一環で、サッカーボールを使ったパフォーマーの徳田幸太郎が、侍の格好をしてブラジルの各所でパフォーマンスを披露する『サムライ in ブラジル』というCMを作成している。

このように、代表チームの愛称や関連語に絡めることはアンブッシュマーケティングにおける重要な手法の一つだ。今回のThree UKは、自社の事業と繋がりそうな言葉から効果的なプロモーションができる好例だ。

ライター:編集部

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