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アンブッシュ, アンブッシュ事例, 事例紹介

ミラーライト、スーパーボウル当日にメタバースのバーを開設

https://twitter.com/MillerLite/status/1484243176797974528


・ビールメーカーが国民的スポーツイベントに合わせて行ったアンブッシュマーケティング
・試合に合わせてメタバース(仮想空間)にバーを開設
・メタバース内のみで人気映像作家の作ったスーパーボウル限定のCMを放映、他に500ドル相当のビールが抽選で当たる等の催しを実施。


アンブッシュマーケティングを仮想空間で実施

スポーツ界随一のイベントである北米アメリカンフットボールNFLの王座決定戦、スーパーボウルはアメリカだけで1億人近い視聴者を集める。その驚異的な露出効果もあってTVCMは、30秒で6億円以上の高額でも枠が早々に全て売れてしまう人気だ。だからこそ、特にスーパーボウル期間中、公式パートナーは様々なキャンペーンを行うなどプロモーションに力を入れる。だが、それはパートナーに限ったことではなく、非パートナー企業によるアンブッシュマーケティングも積極的に行われてきた。

スーパーボウルに関するアンブッシュマーケティングで近年、印象的な取り組みをしているのがビールブランドのミラーライトだ。NFLでビールの公式パートナーとなっているのはアンハイザー・ブッシュ・インベブで、同社の中でも低カロリーを特徴とするミケロブ・ウルトラのCMを流している。

ミラーライトは、ライバル企業であるモルソン・クアーズのブランドで、ミゲロブ・ウルトラと同じく低カロリーを特徴としている。この関係性もあって、スーパーボウルでミケロブ・ウルトラのCMが流れるならば、モルソン・クアーズはミラーライトでアンブッシュマーケティングを行う背景がある。

昨年実施したのはミケロブ・ウルトラが一缶95カロリー、ミラーライトが96カロリーの違いに着目。この1カロリー差を消費できると行動として836文字にも及ぶ、URLアドレスをタイプしてもらう企画を実施。コピー&ペーストができず、必ずタイプしないといけないこのURLのページにいくと様々な特典がもらえるキャンペーンを実施した。

メターバース内で行われた初のスーパーボウル広告を大々的にPR

そして今年のスーパーボウルで、ミラーライトが行ったのはメタバース(仮想空間)にバーを開設。そこでしか見ることができない人気映像作家の作ったスーパーボウル限定のCMを流すことだった。他にも500ドル相当のビールが抽選で当たるなどいろいろな催しを、この仮想空間の中で行った。

このプロモーションについて、ミラーライトは“The First Big Game Ad in the Metaverse”というフレーズを使って告知をしてきた。このBig Gameはもちろんスーパーボウルのことを示唆している。より多くの人々の目に触れやすいようにするのが一般的なプロモーションの目的だが、ミラーライトはあえてメタバースという閉じた空間でのマーティングを行った。

まだまだ、メタバースの認知度はそこまで高くなく、多くの人が利用するには敷居が高いイメージもある。ただ、メタバース内で初めて行われたスーパーボウルに関する広告、という革新性を打ち出すことで、この企画が様々なメディアに取り上げられ、大きな露出となった側面もある。今回のPR効果を鑑みて、これからミラーライトがメタバースとどんな関わりをしていくのか注目していきたい。

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