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レスター、タイ政府のキャンペーンに協力して得られる一石二鳥の効果

https://twitter.com/LCFC/status/1286364191226564610


・タイの免税店大手と英国のプロサッカーチームのパートナーシップ
・全世界で放送されるプレミアリーグにおいて、ユニフォームの胸部分に”社名”ではなく、タイ政府が実施する”タイへの観光促進キャンペーンの名称”を掲出
・コロナ禍を受けて観光客減で苦しむタイ政府へのサポートにも繋がり、かつ、観光客が増えることで自社ビジネスの回復を狙う


タイ観光庁の観光促進キャンペーンにユニフォーム胸部分を提供

今、スポーツ界は新型コロナウィルスへの感染対策で無観客、または観客数を制限する形を取りながらも、徐々に再開されている。ただ、当然のことながら一連のコロナ禍におけるダメージはまだまだ残り、今の状況に最適化した変化が求められている。それは各チームのスポンサー企業について同じだ。

企業にとって、スポーツチームのスポンサーになることの大きな理由は、広告を掲出することによる自社名や展開するサービス、商品の認知度、ブランドイメージの向上だ。しかし、今、たとえ観客が入れることができたとしても、これまでに比べると大幅に減った人数しか会場では観戦できない。その対策として、オンラインの露出を増やすことはどこでも実施されるが、それだけではコロナ発生前と同様の効果を生み出すのは難しいだろう。

このようにチーム側だけでなく、スポンサー企業にとってもwithコロナの現状に適応したアクティベーションが必要となっている中、興味深い取り組みを行うのがサッカーのイングランドプレミアリーグ、レスターの胸スポンサーであるタイの免税店大手キングパワー社だ。

CSR活動を行いつつ、自分たちのビジネス回復にもつながる施策

そもそもレスターを保有しているのはキングパワーの創業者一族である。プレミアリーグは世界各地で中継されており、ユニフォームの胸部分に自社のロゴを掲出することでイギリス国内はもとより、グローバル市場における知名度アップを図ってきた。

そのキングパワーが、コロナ禍を受けて実施するのがタイ政府の観光庁との共同企画だ。タイへの観光促進キャンペーン名『Thailand Smile With You』を同社のロゴに変わり2020-21シーズンのプレミアリーグの試合で胸部分に掲出する。国内カップ戦、ヨーロッパを舞台にした国際試合については引き続き同社のロゴを使う。一見するとこの取り組みはコロナ禍で観光客の減少に苦しむタイ政府を支援するCSR活動であるが、それだけではない。同社は免税店であり、観光客がどれだけ増えるかは同社の売り上げと密接に関わっている。

地元メディア『Bangkok Post』によると、キングパワーの2020年の売上は前年比で50%減になる見込みだ。オンライン販売に力を入れているが伸びはわずかであり、やはり売上回復には観光客が戻ってくることが一番の特効薬。だからこそ同社の露出が減るマイナスはあるが、それでも自分たちの顧客である観光客の回復に向け、このキャンペーンにレスター最大の広告媒体であるユニフォームの胸部分を提供することは理にかなっている。さらにこれで、タイの人々へのブランドイメージを高めることも期待でき、まさに一石二鳥だ。

コロナウィルスの感染拡大で、世界は大きく変わっている。それはスポーツスポンサーシップ のあり方にも影響を及ぼすもので、よりスポーツの公共性の高さを生かした取り組みが求められてくる。今回のキングパワーのアクティベーションは、自分たちのビジネスにも関連性がありつつ、社会貢献をうまくミックスさせた参考になる事例ではないだろうか。

ライター:鈴木栄一

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