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オンライン事例

バドライト、NFLで試合の華を選手と共有できるファンサービス

https://twitter.com/Seahawks/status/1306405007743279104


・ビールメーカーとプロスポーツリーグ(アメフト)のスポンサーシップアクティベーション
・フィールド横に専用のモニター『SHOWTIME CAM』を設け、選手たちにはそこでダンスなどのセレブレーションの協力を要請
・その様子をリーグやチームのSNSで発信しファン喜んでもらう、という施策を実施


エンドゾーン近くにモニター設置でTDセレブレーションを間近で見れる

先日、2020-21シーズンが長い中断の後に終了した北米プロバスケットボールNBAでは新型コロナウィルスの感染防止策として参加チームをフロリダ州オーランドのディズニー・ワールドリゾートに集めバブルと呼ばれる周囲からの隔離方式にてリーグを運営した。当然のように無観客で行われる中、大きな注目を集めたのはマイクロソフトのオンライン会議システムであるTeamsを使い、コートの周りに設置した大型モニターからファンがコートサイドで試合を見ているかのように観戦できるファンウォールを呼ぶ企画を実施したことだ。

これを一般のファンに加え多くの球団OBとなる元スター選手、時にはバラク・オバマ前大統領と著名人もバーチャル観戦を楽しんだ。試合が行われている時は常にモニターが中継画面に映されていることで、マイクロソフトは自社製品の知名度アップに成功。そして、このサービスの冠スポンサーを務めたビールブランドのミケロブ・ウルトラにとっても大きな露出効果を得た。

大型モニターによるバーチャル観戦は、コロナ禍で入場制限を強いられるスポーツ興行において1つの大きな目玉企画となり得る。ただ、これはNBAが狭いスペースの室内競技だからこそ成立する要素も少なくない。

そんな中、アメリカ1の人気プロスポーツであるアメリカンフットボールのNFLは当初の予定通り9月中旬にシーズンが開幕し、ここまで多くの試合が無観客で行われている。ただ、NFLは各チームの本拠地で試合を実施しており、それぞれのスタジアムは小さくとも5万人を収容する巨大スタジアムであることから、NBAと同様の企画を行うのは難しい。

しかし、NFLの巨大スタジアムでもできるサービスとして行われている企画がある。それがビールブランドのバトライトが冠スポンサーを務める『SHOWTIME CAM』だ。これは、両サイドのエンドゾーン近くにモニターを設置し、そこでファンにバーチャル観戦をしてもらう内容だ。

選手の積極的な協力によって、サービスの価値が高まる好例

フットボールの華はなんといってもタッチダウンであり、タッチダウンを挙げた後に喜びを爆発させるセレブレーションは試合の見所だ。スタジアムではNBAのようにバーチャル観戦で試合全体を楽しんでもらうのは無理だが、そこで競技の特徴を踏まえ最大の見せ場をじっくり味わってもらうことに注力。それにより、『SHOWTIME CAM』は多くのファンを惹きつける企画となっている。

また、選手たちも協力し、セレブレーションを『SHOWTIME CAM』のモニター前でしっかり行う。試合前のウォーミングアップなどでも、このモニターの前に姿を表してダンスを踊ったりとコミュニケーションを図っている。その模様は#ShowtimeCamでTwitterにリーグ、各チームが積極的に投稿しており、この企画の認知度と、プレミア感を高めることに貢献している。

アメリカでは秋になり感染者の数が増加傾向になるなど、まだまだ慎重なコロナ感染対策による入場制限を行っての試合運営は避けられない。そんな中でもリーグ、チームは色々な工夫を凝らしている。企業はその企画をスポンサーとして支えることで、ファンに対して自分たちがいかにスポーツ愛、チーム愛を持っているのかをアピールできる絶好の機会になるはずだ。

ライター:鈴木栄一

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