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大手ビールブランド、モデロが行うデジタルとリアル体験を組み合わせたキャンペーンとは

https://youtu.be/Irj1CFKt1Ss


・大学アメリカンフットボール大会とビールブランドとのパートナーシップ
・特製ビールクーラーをHPからの申込で無料配布。このクーラーに自社ビールを入れてモバイル端末でスキャンすると試合チケットなど景品があたるキャンペーンを実施。


特製クーラーを贈呈するキャンペーンで大きな話題に

モデロはメキシコを代表するビールブランドで、近年は隣国でもアメリカでの販促にも力を入れている。その代表的な施策の1つとなっているのがスポーツスポンサーシップだ。2018年に総合格闘技団体UFCの公式パートナーになり、現在ではNFLのニューヨーク・ジャイアンツ、ラスベガス・レイダース、MLBのシカゴ・ホワイトソックス、NBAのゴールデンステイト・ウォリアーズ 、MLSロサンゼルス・ギャラクシーと大都市にフランチャイズを構えるプロスポーツチームのスポンサーを務める。また、選手個人では、NBAのスーパースターであるデイミアン・リラードと契約を結び、彼が地元オークランドで培ったファイティングスピリットなどについて語る動画も公開されている。

そして今秋から新たなパートナーシップを務めたのが、大学アメリカンフットボールの上位4チームによるトーナメントで全米王座を決めるカレッジフットボールプレイオフ(CFP)だ。CFPはアメリカスポーツ界の年始を代表するビッグイベントとして定着している人気コンテンツで、モデロは9月から11月にかけて行われるレギュラーシーズン中も当然のように積極的なプロモーションを実施した。

その中でも話題となったアクティベーションが、Unlockzieと名付けた特製ビールクーラーを使ったキャンペーンだ。このクーラーは専用HPから申し込むと無料で送られるもので中央部に穴があり、そこにビール缶の同社のロゴがかっちりとはまる。専用サイトにアクセスし、ビール缶をセットしたクーラーをモバイル端末でスキャンすると、現地1月10日に行われるCFPの全米王座決定戦のチケットを筆頭に毎週、様々な景品が当たる応募券が発行される仕組みだ。

デジタルとリアルをうまく融合させたアクティベーション

常に冷えた状態でビールを飲めることができる1缶サイズのクーラーと、使い勝手の良いグッズが無料で貰えることもあり、この企画は大きな関心を集めた。同社の公式You Tubeチャンネルでの紹介動画の再生回数は440万越えで、チャンネル登録者が7,600人であることを考慮すれば、どれだけ多くの注目を集めたのか伺いしれる。

ブランド認知度、イメージ向上に大きく寄与したこの試みだが、同時にクーラーの申し込み、画像のスキャンから応募まで全てモバイル端末を通して行うデジタルアクティベーションであることも見逃せない。それによって具体的にどんな年齢層、どの地域の人が応募しているのかなど詳細な情報を収集することができる。

そして、特製クーラーは、今回のキャンペーン終了後も使用できるもの。このグッズの存在によって、応募した人の日常生活の視界にわずかでもモデロは入りこむことが可能となることも大きい。デジタルが軸であるが、リアルの良さもうまく取り入れた点で大いに参考になる事例と言えるだろう。

ライター:鈴木栄一

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