5月3日(金)から5日(日)までの3日間、千葉県市原市の浜野ゴルフクラブにてパナソニックオープンレディースゴルフトーナメントが開催された。今回は特別協賛として冠スポンサーを務めるパナソニックが行った取り組みを紹介する。

同社は多数のスポーツ協賛を行うが、その最たるものが1988年から務めているオリンピックのワールドワイドパートナーだ。これはスポーツを通じて平和でより良い世界の実現を目指すオリンピックの精神と、事業を通じてより良いくらし、より良い社会の実現を目指すパナソニックの企業理念に共通するものがあり継続して行っている。他にも、Jリーグのガンバ大阪やゴルフの国内男子トーナメントとアジア5カ国を巡る男子トーナメントへ協賛等を行う。

BtoB事業と親和性の高いゴルフ

今回紹介するゴルフは、本戦とは別に主催者やスポンサーが得意先のお客様を招待し、長時間かけて選手と共にコースを回るプロアマ大会が存在することから、ビジネスでのコミュニケーションツールとして優れている。ゴルフを介して顧客との親睦を深めることで、同社が強化を目指すBtoB事業への貢献が期待される。さらに、一般の観客に楽しんでもらうことでブランディングを行い、BtoC事業へ繋げることが協賛の目的だ。

男子大会は2008年から支援しているが、女子大会の支援を開始したのは2016年からだ。これは、2016年リオデジャネイロオリンピックでゴルフが112年ぶりに競技種目に復活したことに起因する。東京オリンピックを見据え、2016年から2018年は日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が選手育成を目的として行う下部ツアー、ステップ・アップ・ツアーを協賛。2020年が目前に迫った今年は、出場が見込まれる選手をサポートするためLPGAツアーへの支援を行った。

パナソニックオープンは男女大会共に「ゴルフを、もっと『オープン』に。」をテーマに掲げ、年齢や性別、競技経験を問わず楽しめる大会を目指している。実際に下記のような取り組みを実施していた。

・ザ・ギャラリーホール
ゴルフは静かに観戦するのがマナーだが、9番ホール(パー3)グリーン奥にスタンド席とパラソル席を設置し、声を出して観戦できるスペースを設置していた。グリーンDJとしてアナウンサーの松下賢次と、プロゴルファーの東尾理子が解説を務める。バーディー数に応じてオリジナルタオルのプレゼントや、選手がサインボールの投げ込みを行いスタンド席は大いに盛り上がっていた。最も観客が盛り上がるのは素晴らしいショットをしたときで、観客の歓声に選手が手を振って応えるシーンも見られた。

<左側スタンド席、右奥パラソル席>

・インサイドロープツアー
小学生から高校生までの子供たちが対象で、選手と一緒に1番ホールから3番ホールを回るツアーを実施していた。コース内に入り選手のプレーを間近で見学することができる。ツアーの最初にオリジナルキャップが配られ、一緒に回る選手にサインをもらうなどコミュニケーションを取る時間も用意されていた。子供たちにとって貴重な体験となるだろう。若い世代へリーチできるだけなく、家族でも観戦しやすい環境を整えている。

<一緒に回る選手にサインをもらう子供たち>

<選手についてコースを回る様子>

・みんなのホールインワン賞
グッズ売上の50%の金額をホールインワンの賞金額として主催者が同額を支払うもので、観客が賞金額決定に関われる企画だ。1回で3,000円以上のグッズを購入すると、賞パネルに好きなネームを貼り付けフォトスポットで写真を撮影することが可能となっている。グッズ購入に特典を付けることで、購入を後押しする利点がある。また、ゴルフはプレー中の写真撮影が禁じられており、撮影する場所やシーンが限られているが、フォトスポットがあることでSNS等にシェアしてもらうきっかけとなるだろう。

<左側の丸いパネルがホールインワン賞パネル>

・ホスピタリティ施設
招待客向けにホスピタリティテントが用意されていた。内装は白を基調としており、各テーブルには花が添えられ華やかな空間となっている。このテントは18番ホールグリーンに繋がって設置されており、涼しい屋内でドリンクや軽食を楽しみながらゆっくりと観戦することができる。さらに、プレーを終えた選手はこのテント内を通ってから外に出てアテストへ向かう。自社の顧客をもてなしビジネスの話をするのにまさにうってつけだろう。

<ホスピタリティテント 18番ホールグリーンと繋がっている>

・シルキーファインミスト体感ゾーン
屋外での暑さ対策として同社の仮設型ミストがベンチと組み合わせて設置されていた。濡れにくい極微細ミストが噴霧され、肌に触れるミストの気化熱によりベンチに腰掛けると頭や首筋辺りを冷やし、涼しく感じるものである。東京オリンピック・パラリンピック大会期間中での活用が期待され各地で実証実験を行っている。今回の大会期間は暑い日が続き、涼みに利用する人は途切れることがなかった。実験データを取ることができ、自社の技術をPRする機会にもなっている。

<シルキーファインミストを体感できるベンチ>

ゴルフの魅力が伝わる大会づくり

全体を通してゴルフ本来のおもしろさや魅力を伝える取り組みがなされていた。協賛目的であるBtoB事業の強化と一般観客へのブランディングの両方を果たし、さらに新たな観戦スタイルの提起などゴルフの普及にも貢献していると言えよう。

実はこの女子大会は主催ではなく特別協賛社としての関わり方だが、9月26日(木)から29日(日)に兵庫県の東広野ゴルフ倶楽部にて行われる男子大会は、主催となるため大会運営の自由度は広がるだろう。パナソニックオープンの今後の取り組みも楽しみにしたい。