企業とスポーツの関わりといえば、スポンサーとして試合を筆頭に様々なイベントに関わることで自社の名前をPRすることが一般的だ。しかし、パナソニックはそこから一歩踏み込んだ形で、スポーツに携わっている代表的な企業だ。

同社は2008年にゴルフ競技の支援を目的に自ら主催者となる日本男子プロゴルフツアーの『パナソニックオープン』をスタートさせた。その後、2016年から女子国内ツアーの『パナソニックオープンレディース』も開催。同大会は下部カテゴリーのステップ・アップ・ツアーだったが、2019年からはレギュラー大会の『パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント』にグレードアップしている。そして、2017年にはアジア5カ国(日本、タイ、インド、インドネシア、マレーシア)で開催される大会での獲得ポイントを競う『Panasonic SWING』を始動と、日本だけにとどまらずアジア地域での競技サポートを展開している。

その中でも男子の『パナソニックオープン』は2019年に節目の第10回を迎える歴史ある大会で、“ゴルフを、もっと「オープン」に。”をコンセプトに来場者により楽しんでもらうべく様々な取り組みを実施している。今回は同社の本田小百合さん(ブランドコミュニケーション本部宣伝部スポンサーシップイベント推進室)に、大会を通して同社がどんなメッセージを届けたいのか、伺った。

――まずパナソニックが、ゴルフに関わるようになった理由を教えてください。

一般の方は、「パナソニックがなぜスポーツを支援しているの?」から始まると思います。弊社はモノづくりの会社であり、モノを作ることでみなさまの暮らしをよくしていくことが目的です。そしてスポーツにも、人々の暮らしをよくする力があります。より良い世界の実現への取り組みは、“A Better Life, A Better World” というパナソニックの理念に通じ合うため、私たちはオリンピック・パラリンピックをはじめとしたスポーツを支援しています。ゴルフもその一つです。

――ゴルフは、大人の社交場というイメージもあります。冠スポンサーとしての露出効果以外のビジネス面における効果で感じるものはありますか。

弊社ビジネスへの貢献も、ゴルフを支援する目的です。ゴルフはビジネス的な観点において、お客様とのコミュニケーションツールとして効果的です。営業がアテンドしてお客さまを招待させていただきます。そこでツアー観戦に加え、大会前に実施されるプロアマ大会で弊社のトップが、お客様に直接おもてなしをすることができる。そうして、距離を縮められる貴重な機会です。

――今年は“静かに観るだけが、ゴルフじゃない”というテーマで大会を運営されました。そこには「ザ・ギャラリーホール」、「ザ・ファミリーホール」という観客が、よりリラックスして楽しめるホールもあります。ここにはどんな思いが込められていますか。

「ゴルフは見方が分からない。静かに観ないといけない」という考えが、みなさんの意識の中にある。そこを変えていけるようにしていきたいとの思いから始めました。「ザ・ギャラリーホール」は弊社の大会名物といってもいいと思っています。ここだけは、グリーン周りに作られた観客席に座り、グリーンDJの話しを聞きながらワイワイお酒を飲んで楽しめます。

「ザ・ファミリーホール」は、“ゴルフを、もっと「オープン」に。”のコンセプトをより具現化したものです。ゆったりとくつろげるエアソファに座りながら青空のもとピクニック気分で観戦できる、ご家族で楽しめるホールにしました。

ザ・ギャラリーホール

ザ・ファミリーホール

――大会を通してブランディングで意識していることを教えてください。

今、日本国内におけるブランディングの観点でいうと、若年層にもっとブランド認知をしてもらいたいことが、全体としてあります。ゴルフを通じてご家族で楽しめる場を提供することは、その中の一つとしてとらえていただきたいです。

子供へのブランド認知は簡単ではありません。でも、小さい頃からなんとなくパナソニックを知っている。そして大人になった時、そういえばこういう楽しいことをしていたな、こういう技術で面白い取り組みがあったなと思い出して好きになってもらいたいです。

例えば子供の頃家族でゴルフ観戦に行って楽しかった。『パナソニックオープン』という大会名で、そこでパナソニックの名前を覚えるきっかけになってもらえたらいいと思います。

――冠スポンサーであり、主催者であるからこその利点はどんなところで感じていますか。

会場をパナソニック一色にすることができるのは、メリットです。また、色々な取り組みをするのに動きやすい面があります。大会ではジュニアレッスンなど子供向けのイベントを行っていますが、パナソニックとしてなぜこのようなことを行っているか説明ができます。それは、若年層に向けたブランディングにも繋がっています。

そして、大会では大型ビジョンなど、色々なところにパナソニックの製品が使われています。そういうところで、弊社の技術、商品力をPRできる面もあります。私たちの技術を通して、スポーツを楽しんでもらう。それは私たちの製品でできる部分であり、役目と考えています。

ジュニアレッスンの様子

パナソニック製大型ビジョン

――最後にこれから、どのように大会をより発展させていきたいのか教えてください。

40代以上のメインとなっている観客層の方たちにも引き続き楽しんでいただくことに加え、これまで以上にファミリー層、若い人たちにも来ていただく。幅広い年齢層の方に広がっていく大会にしていきたいです。

そして、ビジネスとしての大事な社交場であることは変わりません。若い世代の人たちが、いずれゴルフをはじめ、将来、経営者の立場となってパナソニックとお付き合いをする時、大会招待やプロアマ大会でのおもてなしを一つのメリットと思ってもらうことも大切です。子供たち向けの取り組みも含め、未来を作っていくことをしっかり意識していきたいです。

記事内画像提供:パナソニック

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