生活用品の製造卸のアイリスオーヤマのスポーツ事業を統括する石田敬取締役に、日本サッカー協会(JFA)とのパートナーシップついてインタビューした。前編では、このパートナーシップを結んだ背景や理由について語っていただいた。後編では、アクティベーション内容や効果測定についてお聞きする。

――人工芝はBtoBで一般の人が知る機会は難しいと思いますが、JYD(JFA Youth & Development Programme)とはどのようなアクティベーションをしていきますか。

サッカー関係者への冊子などにはアイコンをつけて人工芝を露出していく予定です。アイリスオーヤマ=人工芝になるのは 5 年、10年と時間がかかると思っていますが、地道にやっていき人工芝の市場において 3番目の候補に入るようになりたいです。

――スポンサーシップにおいて企業側の担当者は、効果測定を上の人に説明しないといけないものです。アイリスオーヤマではどんな露出効果があると考えていますか?

これまでは、主に企業名の露出を金額換算する媒体露出を評価軸にしていました。今回のスポンサーシップでは、企業ブランドの認知やイメージ向上に加え、ブランド貢献、販売貢献、イメージ貢献につながる露出効果があると期待しています。また、露出を通じて、地域や業界団体などのコミュニティへの参加などネットワーク拡大にもつなげられるように努めていきたいと考えています。

――日本では広告宣伝部と事業部の壁が厚く、スポンサーシップを広告宣伝部で行う企業も少なくありません。アイリスオーヤマは事業部を助けるための広報として、事業を成功に向けて一枚岩になっていると感じます。

社内で事業の評価は部門損益のベースになっており、広報部門もサッカーの事業と組むことによって自分達の収益が上がるなど、利害関係がin Win になることが大事です。一人の手柄ではなくみんなでやっていく社風があるので、まさにサッカー型だといえます。

――これまで様々なスポンサーシップを行なっている御社から見て、スポーツ側からどんな提案があると組みやすい、といったものはありますか。

スポンサー懇談会、交流会を実施してくれる団体が増えています。そのなかでネットワークを広げるビジネスチャンスがあるか、広告効果を測定できるツールを持っているかどうかが判断基準になります。これがないと単純にモノを売ったので、お礼として一次的な支援で終わりになってしまうことがあります。企業側のメリットを引き出してくれる座組があるといいと思います。例えばこれくらいの企業を紹介できる、広告効果があるといった提案などです。

また、ビジネスチャンスの創出やデータ面以外にもチームを支えていることでファンに印象付けることは重要だと思っています。ベガルタ仙台をサポートすることで、ファンの人たちはチームを支える企業を好きなってくれる。物を買う際に悩んだときに、じゃあアイリスでと選択してもらえるのが、数字では見えない効果としてあります。

――最後にこのパートナーシップで重視すること、期待することを教えてください。

地域密着です。全国各地域に営業所があるので、各地のサッカー協会さんと全体で枠組みを作って地域で密着していきたいと考えています。JFA さんの全国を網羅しているネットワークは色々な競技、協会の中でもダントツで大きな魅力です。そして興味を持ってくれる地域と関係を作って事例を重ねていくのが目的でもあります。最初は地域でイベントがあれば足を運び、担当者が寄り添ってサッカーを一緒に見るところからはじめようと思っています。

前編インタビューはこちらから

公益財団法人日本サッカー協会では、9月17日にJYDスポーツマーケティングカンファレンスを開催予定。アイリスオーヤマをはじめ、従来型の広告露出を中心としたスポーツ協賛の枠組みを超えたパートナー企業との協働の取り組みを題材に、サッカー界、スポーツ界の発展について議論する。詳細はこちらから。