・通信会社とプロスポーツチームのパートナーシップ

・グローバルでプリペイド携帯やSIMカードの拡販に向け、プレミアリーグのトップチームの胸スポンサーになる
・無観客試合が続く中、空き倉庫にプロジェクターを使って360度スタジアムを投影。結婚50周年を迎えるファンの夫妻を招待し、仮想空間での観戦体験をプレゼント(自社の技術力のショーケーシング)


7月からプレミアリーグで数少ないイギリス企業の胸スポンサーに

イングランドのプレミアリーグは世界中の多くのファンを魅了し、世界一の人気を誇るサッカーリーグと評されている。だからこそ、最も目立つ露出箇所である胸スポンサーはグローバルマーケットを主戦場とする企業ばかりで、イギリスに本社を構える企業は稀だ。そんな中、プレミアを代表するビッグクラブの1つチェルシーの胸スポンサー契約を7月から国内企業である通信会社大手の『Three』が締結したのは大きな話題となった。また、それまでチェルシーの胸スポンサーといえば、2015-16シーズンから横浜ゴムが務め『YOKOHAMA TYRES』のロゴを掲出していたので、このスポンサー変更に衝撃を受けた日本のスポーツファンもいたことだろう。

Threeにとって今回のスポンサー契約で最も期待される効果は、海外の人向けの知名度向上だ。同社は格安のプリペイド携帯、SIMカードを販売している。コロナ禍が終息し、多くの観光客がイギリスを訪れる日常が戻ってきた際、チェルシーを通してThreeの存在をより多くの人に知ってもらっていれば自社商品の売り上げ増は期待できる。

また、国内向けには数少ないプレミアリーグの胸スポンサーを務めるイギリス企業となることで、同社のブランドイメージを高めることができる。そして今回、Threeはこのイメージ向上に大きく寄与するアクティベーションを行っている。

チェルシーファンの夫妻に、自社の最新技術を用いた仮想空間での観戦体験を提供

今、プレミアリーグは2020-21シーズンの真っ只中だが、感染対策のため無観客での試合が続いている。そして、長年シーズンチケットホルダーのあるチェルシーファンの夫妻は、今年が結婚50周年と記念すべき年であるが、もちろんスタジアムに足を運べていない。ライブ観戦ができなくて残念がっている夫妻のためにThreeは夫妻をある空き倉庫に招待。ここでプロジェクターを使って360度チェルシーの本拠地スタンフォードブリッジの映像を投影する。さらに実況アナウンサーが、夫妻の結婚50周年を祝う特別メッセージを読み上げる演出も加え、実際にスタジアムにいるようなファンの歓声つきで試合を見てもらった。

本拠地の名前から”Back to the Bridge”と名付けられたこの企画は、多くのスポーツファンを感動させるものだ。Threeにとっては自分たちがどれだけチェルシー、そしてスポーツを愛し、敬意を払っているのか。さらに、通信会社として自分たちの高い技術力もPRできるアクティベーションとなっている。

一方、チェルシーにとってはファンとの繋がりを図るのが難しい現状において、この企画は自分たちがファンのことをしっかり思っていることを示せる重要な機会となっている。他にもコロナ禍で生観戦ができないファンのためのアクティベーションとしては、ペプシとNFLの取り組みも紹介しているが、世界中で感染者が増え続けている今、このようなスタジアム観戦の日常を失ったファンのためのアクティベーションは、どんどん需要が高まっていくはずだ。

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